2015/11/05

男と女の間には深くて長い河がある④

数年前、短期でちょこっとだけやった派遣先で知り合った、
私よりちょっとだけ下の世代の主婦の方が、ある朝、

「なんとビックリ、電車で痴漢にあっちゃったわ~!」

・・・と。

「でね~ 若い頃だったら、
 きゃあ、いやあ~! で、ショック受けてたもンだけど、
 今回えんらい久しぶりに痴漢にあっちゃって、


 あら、私でもまだお役に立てるのね。


 って、思っちゃった~(^^)>」

「まあ、それが年を取ったってことなのネ。
子供三人産んだお尻でも、
あの痴漢さんの性欲処理に一役買ったのなら、
これもひとつの、社会奉仕かしらー?」

おおらかなその人の言動に一同大ウケで大爆笑。


うん、確かにそう。

まー お尻スリスリ、胸タッチの痴漢くらいならね、
その程度だから、そう思えるんだけどっっ


若い頃は確かに、痴漢にあってしまったことが精神的にショックで、
泣きたい気分にもなっちゃうし、イヤでイヤで苦痛で・・・
触られた部分を削りとりたくなるくらい、拒否反応を示す子もいたし。

でも、まー 私はどちらかっていうと、

「なに、すんのよさ!!」

って、怒鳴ったり、相手の足踏んづけたり、
仕返しにピン刺したり、殴ったり?
過激に反撃するタイプだってんで、アレですが。

 (女子側の過剰反応による冤罪は無くさないといけないことだけど、
 そもそも痴漢行為をする人がいけないのであって、
 女性がイヤがるのを楽しむやつはホントけしからんです。
 でもされるがままに抵抗しないのもいけないことでして)


さて、年を取ると、色んな意味でおおらかになります。
前述の同僚のように。

私も昔は「ムキッー 許せん!」でしたが、
おばさんになった今は、

「ハハーン・・・後姿で若い子と勘違いしてるな、気の毒なヤツ
前を見たら、とんだ若作りのババアでゲンナリしちゃうわねぇ・・・」

とか、

「あらあら、私みたいな化石に反応するなんて、おやまあ。。
私もまだまだ捨てたもんじゃないってことかしら、ホホホホホ」

とか・・・

こないだも、友人と一緒にいったスナック(昭和の遺物)で、
酔っ払いに尻を触られたんですが、

「こんな垂れてカタチが崩れたオバサンの尻でも、
 触りたいもんなんか? 
 それが男のサガというものなのだろうか? うーん?」

と思ってしまったり。
若いときだったら、一発パンチをお見舞いしてるトコですけんどねー

そして、派遣での電話業務なんかでも、
何しろ姿見せずに声だけなもんですから・・・
(怪しいテレクラとかではなく、まっとうなローンの審査業務よん)

1オクターブは高い声でぶりぶりに話していると、
若いねーちゃんと誤解するらしく(男子は電話もらって嬉しい声に)、

心の中でついつい、

「あら、上手く騙せたわねv」 なーんてっっっ

あ、話がだいぶそれてしまった。


まーなんてか、オバサンになる以前から、
エロ親父や生理的に受け付けない人とかの
下心や失礼な態度を上手くかわすことができる、
水商売のおねーさんたちの女子力にはひたすら脱帽するわけですよ。
マジ、ソンケーに値します。


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そんな風に、性に対しての意識は、
年を取ると共に寛容になったりもする。
もちろん、寛容にならないで、いつまでも厳格だったり、
若い頃と意識が変わらない人もいるし、
その逆で年を取るごとに頑なになる人もいる。

子供に対しての性教育・・・躾の分野では、
若い頃遊んでいた人ほど、やたら厳しいようでして。

(例えば自分が女性にイケイケガンガンだった父親は、
 世の男も自分と同じだと決めつけて考えがち)
全然遊んでいない、マジメだった人は、
自分にそういう発想も経験もないから、
疑うことを知らず、子供を信用しちゃったり。

でもまー 自分がそうだったことは、後ろめたさ?からか、
注意できないとこもあったりなんかして。

いつだったか子持ちの友人が、
娘三人のそれぞれの素行について愚痴ってたとき、

「あの子、絶対やっちゃったよ、まだ中坊なのにさあ。もー」
「最近、タバコ吸うようなっちゃって、もーどーしよう」
「彼氏のとこ、入り浸っちゃって、引き剥がすのにたいへーん」

それに対して、

「でもさ、私たちもそうだったから・・・
 気持ちわかるから、言えないよね」

「・・・なんだよねー」

と、二人でため息ついてたり。

「若い子のソレは、
とにかく『妊娠だけはするな!責任感を持て!』としか言いようがなく。
避妊の知識をきちんと教えることとか、まずはそこからなのよね。
押さえつければ反抗しますし。
とにかく
「避妊だけはしっかりしろ!」
「好奇心からとか、誘われたからとか、
 求められたからとかじゃなくて、
 この人となら絶対後悔しないなって思える、
 心から好きな相手とだけにしなさいね」

・・・としかいいようがないです。


年頃の男の子は、とかく好奇心でいっぱいで、
オツムは下半身に支配されているし。

でも、その年代の女の子は、
男の子たちとはかなりギャップがあって、
やっぱ夢見ちゃう子のほうが多いわけですよ。

中学から高校生くらいの、
思春期の男女の性に対する意識の差って大きかったり。

時代によっても変わるのかな? 
私の世代は校内暴力で荒れ荒れの時代で、
いわゆるツッパリとかがいて、スカートを頑張って長くした世代。
反抗がかっこいい・・みたいな。
(援交なんか最近の若者独自のモラル崩壊みたいに言われてるけど、
ムカシもなかったわけではなく、同級生で売春してる子もいましたね)

私の友達はわりかし進んでた子が多く、
女の子たちもそういう話で盛り上がり、
そんな中にいるとすっかり耳年増になってしまう。
早い子では小六とか・・・平均は高校だけど。
するってーと、友達の話に煽られて、
自分も早く済ませてしまわなければ、なんて、
焦ったり、置いてきぼり感も出てくる子もいるようで。

でも、そーゆーことでするものではないんだけど、
若いうちって、友達とか周囲や情報に流されるわけですよ。

そこまで行かなくても、恋の話で言えば、
恋に恋する年頃でもあり、少女漫画みたいな
ボーイミーツザガールを夢見る子も多かったりで。

この時代の男の子と女の子って、
恋愛に対する感覚や価値観がかなーり噛みあわない、
互いに求めてるものが違いすぎるなあ・・・
差が開きすぎだし・・・と思ったりする。
まあ、だからこそ、互いを良く知るために付き合うべきなんだとつくづく。

この世代で異性との接触がないと、
あとの恋愛の支障になりますからね。


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【脱線話】

余談ですけど・・・そのムカシ、
ある女の子が、ある男の子が好きといい、
「彼のことを思うと、眠れない。。。あああ、どうしよう」
なんて子がいたんたけど、
その彼たる男子と常日頃から気軽に話してた私は、
「彼女のこと、どお思う?」
「ええー? ○○、嫌いじゃないけどぉ?」
「付き合ったりしてもいいと思ったりする?」
「・・・あ、あー え? ええー?(そこで察したらしい)
うん、まあ、いいね。
うん・・・好きといえば好きだし」

という風になったときに、
いざデートをセッティングしたならば、
彼のことが好きで好きでたまらなーいっっっなんて、
胸を焦がしてた子は、
「見てるだけでいいの!
だって、付き合ったら、嫌われちゃうかも知れないから」

これには私も、ヤツも、
「女の気持ちって、わからん!」

なんてことがあったなあ~

そおいう乙女心はわたしにはどうにも理解しがたい心情ですが。


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で、痴漢の話に戻りまして・・・

痴漢はね。あと、覗きとかも・・・

オバサンになってからだと、笑い話で済むんですよ。

着替えしているとことか、温泉で裸見られちゃっても、
「あら、見られちゃったわー!」で流せるようになるから。
(羞恥心が薄れるのも困りものだけどっっ)

でも、若い頃にはトラウマになる子も少なくない。

とくにバージンだとね。

「男の人は汚い」

みたいなねー ネガティブな拒絶反応に結びつく人も多いし。

男性にはこればかりは理解してもらえない感情なんだけど。

将来その子の彼氏になる人にとっても、マイナスな体験なんだよね。
で、痴漢ならまだいい。
痴漢くらいなら、年を重ねるごとに、時間の経過とともに癒されるし、
良い相手とめぐり合ったり、男性の良いとこを知るに従って、
男性への恐怖心が薄れていくこともあるわけだから。

どうにもなりにくいのが、レイプだ。

私もこればかりはもっとも卑劣な行為だと思うし、
犯人に対しては、アソコを滅多切りにしたくなるくらい、
許せない行為でもある。

この被害は本当に痛ましい。


レイプにあってしまった女性は、
性的な行為や男性に対して異様なまでの恐怖を抱くか、
その逆に性的モラルが崩壊してしまって、
自分を汚いもの、穢れたものとして見なし、
セックス依存症になってしまうなど、多くが心を病むことになる。

大人になってからの傷も回復しがたいのに、
幼少時ならなおさら。

大人が子供を性的対象にすることは本当に許しがたい。

レイプは殺人と同じ、それ以上に酷い行為だと思う。
犯人は肉体だけを弄んだつもりでいようが、
貶められたのは肉体ばかりではない。

人間としての尊厳や肉体を冒涜する行為で、
人格を陵辱し、心を殺す行為そのものだ。


そして悲しいのは、レイプによって、
性的不信感やPTSDを植え付けられてしまった女性に対して、
理解を示す男性が少ないことだ。

処女神話こそ崩壊しているものの、
自分の彼女や妻になる人が、そのような心の傷を持っていることを
受け入れられない男性は少なくない。

受け入れて、包んでくれる人も、
一緒に乗り越えようとしてくれる人もいることはいるけれど、
色眼鏡で見る人も未だにいたりする。

女性のほうも、
そうした体験を告白することにもまだまだ抵抗があるし、
思い切って告白したものの、
わだかまりが出来て、ギクシャクしてしまった、
という人もいたりする。

本当の愛が、まことの心があれば、
相手の過去も傷も痛みも、哀しみもすべて受け入れて、
ともに乗り越え、癒すことを引き受けてもらいたいものだが・・・

被害者であるのにも関わらず、
勇気を出して打ち明けたのにも関わらず、
拒絶されることで、
二度心を殺されることになる女性もいたりする。



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ある子が、私の幼馴染に、

「明日、彼氏と駆け落ちをする」と告白した。

高校生のときだ。

驚いた幼馴染は、当然ながらその理由を尋ねた。

そして、その理由を聞いて、幼馴染は、
若い二人にはそれしか方法がないのかも知れないと思い、
二人の幸先を祈った。


その子・・・は、母親を小さい頃に亡くしていた。
妻を早くに亡くした男・・・は、
父親として母親の分も子供を愛するべきで、
男性としてまだ盛りであるなら、恋人や再婚相手とを探すとか、
風俗で発散させるとか、いくらでも方法があったろうに・・・。

しかし、彼は絶対に犯してはいけないタブーを犯した。

父親としての権利を放棄し、
もっとも子供に対してしてはいけない罪を犯した。

ほんの小さい子供の頃から、
父親の性欲処理の相手をさせられていた彼女は、
自分を汚いものだと、決して幸せにはなれない子だと思っていた。

友達が彼氏を作って、その体験とかを恥じらいながらも、
楽しそうに話す姿を見て、自分は友人たちとは違うのだと、
自分には友人たちと同じことで喜んだり、舞い上がったりはないのだと、
疎外感を覚えていたのだという。

そんなある日、彼女に恋人が出来た。

嬉しい反面・・・付き合い始めた恋人たちが直面する問題を考えて、
彼女は怯え、彼氏に対して罪悪感を抱くようになった。

自分は決して初めてではないし、そんなことになったらバレてしまう。

そして、彼女は悩んだ挙句、決心をする。
彼にすべてを告白することを・・・。

すべてを話した後、彼とは別れるつもりだった。
たぶん、嫌われてしまい、軽蔑されるに違いない。
その覚悟の上での告白だった。

彼は彼女の話を聞き終えると、じっと黙って号泣した。

「お前の親父をボコボコにぶん殴ってやりたい。
お前をそんな目に合わせてきたなんて、
半殺しにしても飽き足らない。

だけど、そんなことをしたら、
なぜそんなことをしたのかって話になる。
すると、お前と親父のことが明るみになってしまうかも知れない。
噂になったりしたら、一番辛い思いをするのはお前だ」

そして彼は、

「これ以上、お前をそんな家に置いておくわけには行かない!」

と、駆け落ちを提案した。

大人に話しても、理解されない。
・・・というか、誰にも言えないことだ。

彼女は、せめて友達だけには、と・・・
自分が姿を消す理由を、親しい数人に話して、
彼と二人で「行方不明者」になることを選んだのだった。

その後の二人がどうなったのか、幼馴染も誰も知らない。

ただ、家に連れ戻されることだけはされていないから、
見つからないように暮らせたのだろう。


男気のある人に、
そして、彼女は悩んだ挙句、決心をする。
彼にすべてを告白することを・・・。

すべてを話した後、彼とは別れるつもりだった。
たぶん、嫌われてしまい、軽蔑されるに違いない。
その覚悟の上での告白だった。

彼は彼女の話を聞き終えると、じっと黙って号泣した。

「お前の親父をボコボコにぶん殴ってやりたい。
お前をそんな目に合わせてきたなんて、
半殺しにしても飽き足らない。

だけど、そんなことをしたら、
なぜそんなことをしたのかって話になる。
すると、お前と親父のことが明るみになってしまうかも知れない。
噂になったりしたら、一番辛い思いをするのはお前だ」

そして彼は、

「これ以上、お前をそんな家に置いておくわけには行かない!」

と、駆け落ちを提案した。

大人に話しても、理解されない。
・・・というか、誰にも言えないことだ。

彼女は、せめて友達だけには、と・・・
自分が姿を消す理由を、親しい数人に話して、
彼と二人で「行方不明者」になることを選んだのだった。

その後の二人がどうなったのか、幼馴染も誰も知らない。

ただ、家に連れ戻されることだけはされていないから、
見つからないように暮らせたのだろう。


男気のある人に、
人生の早い段階で、出会うことの出来た彼女が、
今も彼と仲良く、幸せな家庭を築いていると、ただ信じたい。


この話の彼みたいに、
彼女の傷を受け入れて、共に泣いてくれて、
そればかりか彼女を救い出すべく行動に移せる人って、
残念ながらあまりいないものなんですよね。

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