2015/11/05

スケープゴート(番外編)

人は自分の中にある悪を認めたくがないために、
他者の中にある、わずかな悪を探し出して攻撃し、
自らの安心を得ようとする。

自分はそちら側の人間ではないのだと言わんばかりに。
己が裁かれるのを恐れるが故に、
正義の番人である立場を誇示して、
先に他人を裁き、審判を下そうとする。


さて、しかし・・・
誰かを悪と見なして(あるいは仕立て上げ)、攻撃するという
個人の立場を守り、正当化するための行為以外に、
対象としての生け贄の子羊、
『スケープゴート』を欲する土壌がこの社会にはあったりする。

国家や民族にとっての正義。その対極にある悪の概念。

共通の敵を作ることで、社会はまとまりやすくなる。

これは本当だ。

共通の『敵』に対する憎しみと警戒心から、
民衆は団結力を持ち、力を収束させる。

まったくもって奇妙というか、滑稽なことだけれども。

集団ヒステリーの背後には、いつだって、
頭のよい誰かの意図的なコントロールの影がある。


憎悪の対象を作り出すことで、
民衆は国家への不平不満、生活の不安などを、
民族や国家の敵に向けるようになる。

太古の昔よりあった古典的でオーソドックスな手法。

これは国家規模のプロバガンダだ。

それから、民衆をコントロールし、
飼いならされた羊状態にするためには、
『性』をタブー化し、抑圧することが必要なのだともいう。

罪悪感を植えつけられることで人は力を奪われるので。



国家がスケープゴートを必要とした例としては、
ナチスによるユダヤ人狩りがもっとも知られた例だろう。

あとは大戦中に日本軍も鬼畜米兵を流布させたり、
アメリカも日本人に対するネガティブキャンペーンを大々的に行ったし、
鎖国中には南蛮人を鬼と称して、
人間ではないもののように民衆に植え付けたり。

そんな風に情報操作をして、『敵』を作り出し、
災厄や不幸を他民族やマイノリティに押し付けて、
憎悪を煽り立てることをすることを、時の権力者というのは
必ずといっていいほど、行ってきたし、
自分たちの保守と利権を守るために彼らを利用してきた。

魔女狩りは腐敗したキリスト教という組織が、
自分たちを正当化し、なおかつ利権を貪るための扇動だったけれども。


最近では自分たちの安泰のために、
長年の友好国であった日本という国を敵として、
民衆を洗脳し、扇動している、
ゲッペルスみたいな策士がいるらしい。


なんかねー 
右翼でも左翼でもないし、どっちにもなりたくもないけれど・・・

次々に耳に入る残念な事実の前に、
右翼的な考えに寄らざるを得ないような、そんな今日この頃。


『日本がアブナイ』ってこのことね・・・。


太平洋戦争終戦時、
日本という国を、5国に分割するという案があった。

なんだかんだで、北方領土をロシアにとられ、
沖縄が一時アメリカに統治され、数年後に戻ってはきたけれど。

なんでこんなことになっちゃったのかな・・・と悲しく思う。


どこかの国の人が、
日本人は平和というぬるま湯につかりすぎた、
飼いならされた羊だ・・・と言っていたが。

如何せん、危機管理がなさすぎた。


今のこの日本という国のていたらく、
明治維新の頃の・・・
日本が列強諸国の属国になることを避けようと奔走して、
敵味方もなくまとまろうと、大国相手に智恵を絞り、策を弄した
アツイ人々からしたら、確かに嘆かわしいよね。


情報は情報でしかなく・・・
表に出ている情報は一部でしかないし、
それも、メディアが「書いている」ものだから、
それが100%事実とは言いがたい。
巧みに操作された情報もあるし、
それを受け取って、理解し、解釈する人の問題もある。

何が本当でそうでないのか・・・

メディアや他人の言うことを鵜呑みにすることなく、
自分の心と頭で判断するしかない。

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