2015/10/31

スピリチュアル・カルテNo.19「幸福を邪魔する黒い影」

ケースファイルNo.19 「H・Aさんの場合」

この仕事をさせて頂いている最大の「喜び」「醍醐味」は
お客さんが自分自身と自分の人生を取り戻していく姿・・・
明るく元気になっていく姿と過程を、
リアルタイムに、その近くで見られることにつきるだろうか。


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その方が初めてうちにいらっしゃったのは、ある年の3月。
今から4年くらい前だったかと思う。
やはり、先に通っていたお友達の紹介でいらした方だった。

留学経験もあり、外資系企業に勤務されているその方は、
とてもキレイな方。
明るい笑顔が印象的な、可愛らしいタイプの美人さん。
人当たりも良くて、声のトーンもキレイで、上品なお色気もある。
自分の周囲の人のことをいつも考えてて、思いやりに満ちた方。
だから、同性にも好かれるし、当然ながら男性にモテる。

さて、彼女・・・Hさんがうちにいらしたのは、
お友達から話を聞いて、ではあるものの、
どうにも、ここ数年いろんなことが上手くいかなくて・・・
ということでだった。
途中で計画が頓挫したり、いざ話がまとまるとなると、
寸前で障害や問題が発生して、流れてしまう・・・など。
とくに顕著なのが、恋愛に関してとのこと。

で、その方はうちに来る前のお正月(昨年のこと)に
とある占い師の方に、
「今付き合っている人と縁があるね、その人とゴールインするよ」
と言われたとのこと。

「この人となら結婚してもいいかな」という相手で、

そうなるのかなあ・・と、その予言を嬉しく思われたのだそう。

けれど、
それから二ヶ月もしないうちに、
その人と上手くいかなくなって別れてしまった・・・とのこと。
それだけでなく、仕事にも行き詰まってしまい、
精神的にも何がどうしてだか本人にも判らないけど、不調に陥って。

さて、Hさんのオーラチェックをすると、
驚いたことに、女性の”大きな顔”が張り付いていた。

元人間・・・だった人ではない。いわゆる「生霊」といわれるもの。

私は肉眼で視るタイプではなく、オーラを手で触って知覚するタイプ。
例えていうなら、
目が見えない人が相手の顔に触れて、
その輪郭を確認するみたいなやり方。

彼女のオーラにくっついた、エネルギーブロックのそれは、
まるで、
窓ガラスにこびりついたアスファルトのような、
粘着タイプのドロドロとしたもの。
とても不快なエネルギーの塊。
その広範囲のドロドロの塊の中に、
女の顔の輪郭が出来上がってたりする。
(しかも、デカイし・・・大顔面???)
正直、こんなものに触ってもーて、キモ悪い・・・の一言。
「えんがちょっ!」と言いたくなる瞬間。
(こういう時って、道端に落ちているガムとか、
 ○ンコとか踏んづけてしまったような、どよーんとした心境)

確かに、
アクセスオーラの外側の境界線には、
毎日生活していると、多少の汚れ(人の念とかも)がつくものだけれど、
Hさんのオーラについてたそれは、
許容範囲を超えている量で、邪気とか汚れの比ではなかった。

彼女の不調の原因は、明らかに・・・・コレだ。

「誰か、あなたのことを嫉妬している人がいて、
 あなたの人生を邪魔しようと念をとばしてきているんだけれど、
 誰か心当たりない?女の人だけど・・・」

そう聞いてみたけれど、Hさん曰く心当たりはないという。

ちなみに、彼女には
過去生で頭を殴られて(頭蓋骨が陥没して脳が飛び出すほどの)
亡くなった事があり、
そのキズが幽体と霊体に記憶として、しっかりと残っていた。
それが彼女の頻繁に起こる頚椎のズレと頭痛の原因にもなっていたりした。
(こんな非科学的なこと、不用意に情報として言うべきことではないが)

でも、まあ・・・
誰かがあなたを嫉妬していて、その人の念が飛んできていて、
それによって、あなたの人生が邪魔されていますよ・・・と言われても、
一般的なモラルや道徳観念の持ち主にとっては、
耳に心地よい話ではないと思う。

その日、Hさんは肩こりがラクになったとはいうものの、
今ひとつ釈然としなさそうで、「???」な顔をされて帰っていった。
そんな様子だったから、
もう当方にいらっしゃることは・・・ご縁はないかな?と、思った次第。


で、2度目の予約を頂いたのは、その二週間後。


「解りました! 誰のことだか。
そうしたら、すぺての辻褄があったんです」

彼女は数年前から、ある習い事をされているのだそう。
そこで知り合った友人・・というか、
一緒に旅行に行くなど仲良くしている仲間がいて、
そのうちの一人の人・・・が、確かに該当するのだという。

「あまり、これまで悪意を持って人を見たり、
疑ったりしたことなかったのだけれど・・・」

と前置きをした上で、彼女はその女性について話してくれた。

「言われてみて、いろいろ振り返ってみたら、
確かに彼女というのは、常日頃から芸能人を初めとして、
あまり人のことをよく言わない人で、
周囲に対して、『ヤキモチ』とも取れる
『あなたはいいわよね』発言が多いんです。

それに、彼女に話すたびに、話した出来事の結果が、
悪いほうに転がることばかりだったことに気がつきました。
新しくつき合い始めた恋人のことも、
彼女に話した後でケンカをして別れるというパターンが多かったことも・・・。
この間、占い師の人に『この人と結婚すると思う』と言われた人とのことも、
彼女に話した翌々日位にケンカして、
それから上手くいかなくなってやはり別れたんでした。
その後に占い師さんのところにいったら、
『へんね。結婚の影がなくなっている』と首をかしげていたの。
彼女に会うと具合が悪くなったり、
決まりかけてた話がまとまらなくなったり・・・確かによくありました。」


ターゲットがわかると、処理はしやすいです。
原因というか、処理そのもの(私はお掃除といってますけど)は
前回いらしてくださった時点で、終わってましたので、
その日はその事後処理をしました。
もう二度と相手の方がそうしたものを飛ばせないように。
Hさんが、彼女から送られてくる荷物を受け取らないように・・・
ガードを固くするといいますか、そんな感じ。


生霊ほどたちが悪いものはないんです。
死んだ人の魂とか残留思念とかは、まだいい。
生霊はもとをたたない限り、
次から次へと飛ばされてくるわけです。(臭いのモトか)

生霊は、ヘタに消去するより、
本人のもとに返すのが一番簡単というか安易なやり方。
(呪い返しと同じで、私はこれを「返品」「受取拒否」とかと呼んでいます)。
そして、狙われた本人の波動を切り替えて、
ガードを強くしてあげるのが大事。
(相手が手出しを出来ないようにする)
※とはいうものの、その方法については教えられないです。
 解き方が判るということは、掛け方も判るということなんで。
 また、生霊の始末に関しては、
 返品は高度な技術でなく、荒いやり方です。
 もっと、模範的なやり方があるということ。

呪いってのは、かけた相手が誰かというのがバレると、
それそのものが術としては失敗になる。
すごい達人が掛けたものは、バレても、生き残るケースありますけど、
素人の場合は、犯人がわかった段階で一部解けたのと同じこと。
(でも、それで完全に効力が失われるわけじゃないので念のため)

まあ、このケースは、正式な「呪い」ではないし、
単純にすさまじいほどのジェラシー、彼女の不幸を願う悪意であり、
怨霊みたいなものなので、「呪い」とは違うけれど、
こうした場合の解き方というか、処置は似たようなものです。


さて、肝心なのは現実的な対応。

「あんた、私に念とばしてるでしょう? だから絶交!」
なんて訳にはいきません。

直接的な関係性において、トラブルがあったわけでもないし、
共通の友人もいて、仲間なわけですから。

「今後一切、その彼女にプライベートな話をしちゃだめ。
当たり障りの無い芸能界や世間話や習い事の話だけして」
とりあえず、 Hさんにはそうお願いしました。

そして、その後、過去生のヒーリングをしたり、
両親との間にある過去生からの問題、
恋愛のカルマなどを癒しつつ、三ヶ月が過ぎた頃。
やがて調子を取り戻した彼女は新しい恋人と出会うことになったのでした。

そして、めでたくご結婚。
いろんな出会いと別れがあったけど、
たった一人のベターハーフなダンナさんと出会えて、本当によかった。


そして、その後日談として
Hさんに「生霊」を飛ばしていた彼女にはちょっとしたことがありました。
結果的には縁が切れたわけです。
別にケンカをしたわけでもなく、一番平和なカタチで。

まあ、人を呪えば穴ふたつだから、
その方もいつか気がついてくれるといいよね・・・と思う。
他人に、周囲の人に悪意を持つこと、
心が焦げ付くほどのジェラシーを持つのは、
誰でもない、本人が一番辛くて、苦しむことだから。
そこから、救われる日が来るといいなあ・・・と願いつつ。

この場合は、本人は知らずして、加害者になっていたわけですから。
霊的なレベルでは、相手を不幸にしていたという「罪」なんですよね・・・
現実レベルでは何もしてませんけど。
知らなくても罪は罪。

いつか、他人にしたことは・・・
自分が産み出してしまった生霊という名のエレメンタルは
必ず、戻ってきてしまうのです。
それがいつの日なのか、
どのタイミングなのかは誰にも判らないことですが。


そんな感じで、
人の情念というのはすごいモノを創っちゃうほどのパワー、
エネルギー量を発するんだと、改めて、つくづく・・・思った次第。


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このケースは、
とてもキレイで、明るくて、性格も良い・・・
異性にもてて、一流企業に勤めてて、
何もかもが上手くいってるように見える、
自分の身近な同性に対する良くある嫉妬と羨望という、醜い感情が、
その対象となった人物に、具体的に実害をもたらしていた事例でした。

Hさんにとっては、そうした女性と親しくなってしまったことが
とんな災難ではあったのだけれど。
また、他の誰かにそのような悪意を向けられない・・・とは否定できません。

美人は・・・うらやましがられやすいもの、ねたまれやすいもの。
美男美女に生まれつくと、それはそれでタイヘン。ラクではないのです。

私はブスで洗濯板なので、そういう心配とは無縁ですけど。

やきもちとか、悪意とか、
そのような醜い感情って、誰もが抱く可能性を持っています。
もちろん、人をねたまない人もいるけど、
コンプレックスとか、何かが引き金になって、
そういう感情が特定の人物だけに湧き上がっちゃうことも。

そして、 『嫉妬』の念を飛ばしてくる人って、それなりにいるんです。
というか、飛んでしまうんですね。
それが相手に実害を及ぼすことがあるか否か、は
念の強さとか、相手の状態にもよりますけどね。

魔術とか呪いとか、特別なことを何かしたわけではないのに、
それができてしまう、ネガティブな念の強い人、それなりにいます。
困ったことに。

残念ながら・・・悲しいことに、世の中には悪意が溢れていて、
人の不幸を望んだり、喜んだり、意地悪な気持ちで人を眺めている人は
ネット社会での、匿名性があるが故に生じてしまう、
たくさんの問題を見れば判るように・・・
善意で他人を見守る人よりも、その何倍も、何十倍も多いんです。
それが現実。

にっこり笑って、従順な友達の顔をして、
あなたの幸せを祈ってるわ、みたいな笑顔の裏に悪意を隠している人、
あなたの身近にもいるかも知れません。

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