2015/10/31

スピリチュアル・カルテNo.20「酒と仕事の日々」

ケースファイルNo.20「Iさんの場合」


誰かのせいにするのは、とてもたやすい。
何か・・・のせいにすることも。

原因を、自分の外にあるものに結び付けて、
そのせいで上手くいかないんだ・・・としてしまうのは。
とても楽な、罪悪感から逃げ出すための安易な方法。

占いもそう。
「自分は運が悪いから、だから何をやってもダメなんだ」とか
「名前が悪いからだ」とか・・・
そうやって、自分が不幸なのは、自分のせいじゃない・・・として、
安心しようとする人々を、占い師時代、たくさん見てきた。
人は、自分の人生に責任を持つことを嫌う生き物だから。
誰かを、何かを悪者にせずにはいられない。

さて、
霊的な事柄が原因で起きているトラブルは、
実のところ、それなりに多かったりする。
例えば、憑依。

憑依にもいろいろあって、
一時的な憑依もあれば、寄生虫のようにその人の中に入り込んで、
宿り主と共に成長していくような、そんな長期的な憑依もある。

(※ほとんどの憑依はこの前者で、
たいていが本人が気がつかない間に離れていく
後者のような憑依は、徐々に時間をかけて蝕まれていくというか、
少しずつ、憑依した霊に支配されていく・・・といったところ。
こちらはケースとしては少数派)

居つかれてしまう憑依は、得てして思春期の情緒不安定な時期、
自我が混乱したり、暴走しているような時期に、
知らずと入り込まれてしまうようだ。
その他、大人になってからは、ネガティブな想念をたくさん発したとき、
それから、心身ともに気力が萎えて、疲労困憊してしまったときなど。


先祖や近親者が悪い影響を及ぼしている場合もある。
先祖だからといって、子孫に優しく、守ってくれるとは限らない。
身内や親戚に、善人もいれば、厄介な困ったちゃんがいるように。
その先祖がしでかしたことで(人に恨みをかうとか)、
子孫たるものたちが、迷惑をこうむっている場合も・・・。

でも、そういうものが原因なんですよ、と
簡単には片付けたり、本人たちに話してはいけない場合があったりする。
なぜなら、そのような外部的要因を引き寄せてしまっている背景には、
誰でもないその人自身が、
引き寄せるだけの内部的要因を持っている・・・というのが少なくないから。

「因縁」ひとつとっても、そのような問題を抱えた家に生まれつくには
それなりの理由があったりするし・・・。

そんなんで、すべてを「霊のせいだ」としてしまって、
本人が改めるべきこと、
自分の内側にある原因に気づくための機会を奪ってしまってはいけない。
まず、内部的要因を疑うというか、そちらを解決することが先あるいは
同時進行でそれも手がけていく必要がある。

それだけでなくて、
霊的な背景が原因で起こるトラブルはすごく多い・・・としてしまうと、
そういった霊的なトラブルの背景をまったくもっていない人も、
まったく違うケースのときにも、
「これは霊のせいに違いない」とか、安易に決め付けてしまったり、
なんでもかんでも、霊だとか、
そういう見えない世界のせいにする風潮が生まれてしまうのも、
とってもよくないことだし、一番避けなければならないこと。

だから建前として、
「霊的なことが原因で起きるトラブルなんて、
一般の人たちが思っているほど、多くないですよ。
そうだと思い込んでいる人の、せいぜい二割くらいです」と・・・
好奇心から、心霊的な問題に興味を持つ人には、
そう答えるようにしている。


確かに、
この世の現実として起こることのほとんどは、
生きている人間次第が原因。
霊よりも、生きている人間が作り出した欲望こそが災いの元で、
それに振り回されている人のほうが圧倒的に多い。

そして、結局のところ、
見えない世界、霊たちに影響されるか否かどうかは、
当人の態度と心がけ次第・・・だったりする。

どれも、本人たちが選んでいることなのだ。

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さて、その方も、紹介でいらした方だった。
典型的な霊媒体質で、しかも良くないことに憑依体質。
お酒が好きな方で、
そうした場(居酒屋とか酒宴の席)によく行くことから、
どうしても、いろいろとくっつけてしまう。
また、仕事柄、人と接する機会は多いし、
(著者は変わり者が多いらしく・・・以下自粛)
Iさんを通して伺いしれる職場も、空気自体よくない様子。
たぶん、風水的によくないと思われ、
社内には淀んだ空気が溜まりやすいみたい。

※とりあえず邪気としておくけど、人の念というのはバカに出来ないもの。
まあ、邪気イコール想念のゴミみたいなものと理解して下さい。
気の流れが悪いと、ゴミがどんどん溜まっていくということになります。

※憑依体質と霊媒体質って何がどう違うの?って思われるかもしれない。
霊媒体質は、英語だとミディアムというんだけど、
自分以外のモノに感応しやすい体質だと理解して欲しい。
しかし、何に感応するかは、その人次第。
その人がどのようなものにアンテナ(周波数)にあわせているか否か。
周波数が細かいものなのか、荒いものなのか・・・。
細かい荒いを、レベルが高い低いであらわしたとき、
憑依体質は、低いものに合わせやすい体質で、
しかも、周波数が合ってしまったものに、自我を明け渡してしまうって感じ。
霊媒体質のランクの高い人は、のっとられることなく、
感応しながらも、自分を保っていられる。。。ってそんなとこ。
あと、霊媒体質・・・とくに憑依体質の人はとても洗脳を受けやすい。


話をIさんに戻します。

Iさんは、もともと霊媒体質であるがゆえに、周囲に影響されやすく、
職場に溜まる邪気を、スポンジみたいに吸いまくってしまっていた。
また、その時住んでいるマンションも、ちょっと良くなかった。
仕事柄、休日出勤も残業も多くて深夜までの仕事は珍しくなく、
とても多忙にしていて、十分な睡眠も休養も取れていなかった。
食生活もめちゃくちゃで、
一人暮らしにありがちの栄養バランス崩れまくり。
そして、お酒。飲酒の日々。

普通に考えても、健康によくない生活。
若いじぶんは良いけれど、そんな生活続けてて、体を壊さない日はない。
果たして、彼女は年に一回、倒れて入院する・・・
というのがパターン化していた。
また、ひどい腰痛にも悩まされて。

最初のうちは、とにかく足りてない「氣」を補って、
オーラにくっついてしまったものをペリペリ剥がして掃除して、
とにかくそれしか出来なかった。

お酒のある場所には、生前お酒が好きだった霊が集まりやすい。
死してなお、「酒飲みたい~」とお酒の匂いに集まってくる。
その場にいるだけで満足はせず、とにもかくにも味わいたいもんだから、
適切な人材を見つけて、肉体の中に入り込み、自分もお酒を飲もうとする。
ぴったりフィットしちゃったりなんかすると、その場限りでなく、
ずっと居ついてしまうこともある。
そして、自分が飲みたいものだから、「酒~飲もうよ~」とそそのかしたり。

もし、あなたの傍にお酒を飲むと人格が変わる・・・という人がいたら、
お酒を飲んでいるときのその人はその人本人ではなくて、
死んだ後もお酒を飲みたくて飲みたくてたまらない、
酒好き爺かも知れない。


Iさんにも常に、そういうのが出たり入ったりしていたので、
来るたびに始末。
といっても、
彼女は別にアルコール依存とか、中毒とかそんなんではないです。
酒好きのおじさんが居座ってはいたけれど、
居酒屋とか、そうした場で拾ってくるのは、邪気とかがほとんど。
酒好きな霊ばかり拾っていたわけでもないです。

Iさんに紹介されて、うちにいらしてた職場の先輩のAさんが、
彼女の目を見て
(うっ!これは・・・絶対また何か憑いてる目だ!)と、
「Eちゃん・・・そろそろ、あそこ(私ンとこ)行き時じゃない?」と
促したとか・・。


Iさんの憑依体質が何故改善しなかったかというと、
それは彼女自身が、仕事好きで、
そのワーカホリックで不規則な状況に疑問を感じてなかったということ。
彼女自身が、この状況を何とかしたいなあ・・・という
切実な願望をあまり強く持っていなかったことなど。
まあ、それは彼女に憑依している霊たちが仕向けていたことでもあるので、
彼女自身のせいだけではないのですけど。
やはり、本人の意志が大切なのですね。

そして、彼女の中には、
いろんな憑依霊を次から次へと引き寄せる磁石になってる原因があった。
ずいぶん前から、彼女の中に入り込んでいる・・・
寄生虫みたいな先住者が。
それは彼女の亡くなられた親戚の方。
お酒がそれはそれは大好きだった方。

身内だと、血が繋がっているから、入りやすいんですよ。

その方が、
「一緒に酒飲もうぜい」っていろんな霊を仲間として、呼び込んでいた。

とはいうものの、
彼女のチャクラの中にもつれた糸のように絡まっていて、
なかなか取り出すことが出来ない状態で・・・

まして、彼女は万年睡眠不足で「氣」は常に足りてない
(貧血で栄養不良みたいな)。
がっちりと食い込んでいるソレを取り出すのは、
簡単ではなく、準備期間が必要。

(何故、人間なのにチャクラって場所に絡まるの?と
不思議に思う人は多いかな。
その辺りの説明はめんどくさいから省略。またの機会に。
絡まっている状態って、外科手術でいうなら、
腫瘍に血管とか神経が食い込んでて、
切り離すと当人に危険が生じるってな感じ)

取り出せたのは、かなり後。
しかも、右目からニョロニョロとようやっと取り出せた(何故、目・・・)


その酒好きオジサンと、オジサンがいっぱい創ってくれていた
「お酒大好き、お酒飲もうよエレメンタル」を取り出してからは、
さほどの量のお酒は飲めなくなった彼女。
その変わり様に、周囲の皆は一様に驚いたとのことです。
「えっ~? 一杯しか飲まないの?それだけでいいの?」みたいに・・・。

そして、無事に福利厚生のしっかりした会社に転職もされ、収入もUP。
睡眠や休暇もちゃんと取れるようになって、
もう恒例の、倒れて入院生活・・・もなくなったようで。
(後は恋愛と結婚だけですか???)

霊媒体質は治る・・・ということはないけれど、
憑依体質を改善することは可能なので、
うちのスクールに通って下さって、知識も技術も学ばれたから、
自分を防御し、そうしたものに対処できるテクニックは身についたかな・・・と。


そうそう。
あるとき、これは自分で「視て」きてもらったほうが早いかな、と・・・
リーディングではなく、
ヒプノで直接自分の過去生を見に行ってもらったときがありました。

すると、彼女が中世の時代、男性で写本?をしていた時代に行くことに。
(当時は印刷技術がないので、すべて手写し。
 タイヘンそうだったけど、本人はものすごく楽しそうだった)

この人生は以前に私のほうで伝えていた人生ではあったのですけど、
その時は「そういう仕事してたねー」だけだったので。

仕事が好きで、熱中して作業をし、寝る間もおしんで仕事三昧。
まさにワーカホリック!

けど、ある日、お腹が痛い!と椅子から転げ落ちてのたうち苦しみ・・・
結婚三年目の妻を残し、そのまま帰らぬ人に。
(なんか腸ねん転とか、潰瘍っぽい?
 ちなみに今生で彼女が入院するときも、いつも腹部、腸の問題でした)

つまりは仕事のしすぎの過労死・・・というか、
ハードワークと無理がたたって、体を壊して、なので、
まあ、過労死といっても差し支えないかと。
つまりはワーカホリックの起源、ここにあり。

この人生を垣間見たIさん、
「うわっ! 自分の人生、このままではいけない!
 このままでは、私は死んでしまう!」

・・・・と思われたとか。

確か、この後に転職を決意されたのだったかしら???
その辺りの出来事の時系列、覚えてないです。

やはり、本人に直接見てきてもらうほうが、納得度が違いますね。
転職を決めたとたん、腰痛もなおったし・・・はい。
これは体が「早く、やめれー」って訴えていたことだったのでしょう。

そんなんで、体の信号はあなどれません。

自分の体が訴えていることには素直に耳を傾けるべきだということで。

霊が云々以前に、普通に考えても、健康って大切。
人間は体が資本というか、体あっての人間なので。

機械にも寿命があり、長く使うためにメンテナンスが必要だったりする。
まして人間は生身。そして人間は機械ではない。
老いるし、年を重ねるごとに機能は衰えるもの。
酷使したら、それだけ痛んで、故障や老朽化も進む。
体が病むと、心も病んだりする。
心が萎えて、気力がしぼむと、体も萎えてしまう。

そして、人が悪いもの・・・
霊とか、邪気とか、そういったものの影響を受けてしまうときって
たいてい、その健康を損ねたとき。

つまりは睡眠や休養、栄養がしっかりと取れていて、
心身ともにバランス取れて健康で、
恒常的機能が保たれているときには、
まず憑依なんてされるってことは、ないってことです。

いちにもににも、心身の健康を保つことは大事です。

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さて・・・本題の中に織り込むと、話が脱線してばかりで、
ごちゃごちゃになってしまうので、追記にて。

オーラにくっついている一時的な訪問者?
(不法侵入者ってとこか)的な霊にしても、
長期的に居座って、
体の中に入り込んでしまっている寄生虫みたいな霊にしても、
いつも必ず取ってしまえばいい・・・ということはありません。

憑依させてしまっている本人が、
そういうマイナスなものを引き寄せて(しまって)いる要因が
解決しないことには、
とってもとっても、キリがない・・・というのもありますが、
先住者として居ついているものを取ってしまうことで、
もっとタチの悪い、悪質な霊を呼び込んでしまうことがあるので、
やたらめったら、追い出せばいい・・・ってことはないのです。

例えが悪いですけど、憑依している霊を暴力団だとしましょう。
既にそこは、とある暴力団のシマになっている・・・ということで、
他の暴力団が手を出さないでいることもあります。

もちろん、その暴力団がいることで、
類友でヘンなのが仲間として
ゾロゾロ追加居候で来てしまうことも多いです。
確かに。

でも、先にいる暴力団が追い出されたとき、
同じ暴力団である彼らにとっては、
そこは環境が整っている場所でもあるのです。

レストランをやりたいと思っている人が空き店舗を探していたら、
厨房とか、内装がそのまま残ってる、
ちょうどいい物件を見つけた・・・って感じかな。

それが以前のより、へなちょこならいいんです。
でも、もっと手強い、史上最悪のが来てしまったら?? なんですね。

だって、憑依体質って狙われやすいんで。

この場合、完全な空き家にするよりは、とりおえず追い出さずにいておいて、
(用心棒扱い??でもないけど)
家(この場合、宿り主たる人)をしっかりさせるのが先になってきます。
つまりは、暴力団(この場合は人に憑依したがる霊)にとって住みにくい、
居心地の悪い環境にする必要があるということ。

その人自身に、自分の肉体や人生に対する執着を芽生えさせたり、
このままではいけない、何とかしたい・・・と思ってもらったりとか。
何しろ、霊と同化、同調している部分があってのことなので、
そういった悪習慣を捨てさせたり、同調している部分を切り離す必要がある。

こういうのを、波動をあげる、切り替える・・・って言い方をすることがあります。

あと、大体憑依されてしまっている人に対しては、
後ろにいるガイドさんたち(守護霊っていいますね)が、
家庭内暴力で疲れ果てた家族状態になっているので、
そちらを回復させないと・・・・という作業も必要で。

まあ、そんなんで、憑依されてるからって、むやみやたらと、
ただ「とればいい」というものではないのです。

時間をかけて、少しずつ、
改善させていかなければいけないケースも実に多いのです。

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