2015/10/31

スピリチュアル・カルテNo,7「1000年の呪い」

「人を呪わば穴ふたつ」という言葉がある。

他人を呪ったなら、それが倍になって返ってくるという。
(実際には、二倍どころか七倍なんだけれども)

ヒーリング初回のときの説明でもお話しているが、
人の想念・・・考えたこと(思ったこと)、言葉にしたことは、
想念体(エレメンタル)というカタチあるものとして存在することになってしまう。

だから、
人は自分が考えること、口にすること(文章もふくめ)は、
注意をはらう必要があるし、
思考したり、言葉にしたことのすべてに対して
責任を取らなくてはならないのである。


私のことでいえば、私は一般の人より念が強いので、
「怒り」や「憎悪」といった想念を相手にとばしてしまいやすいから、
とても気をつけなくてはいけないことだと思っている。
しかし、それでも、人間ができていないので、
背中から火柱を飛ばしてしまうよくないことをしてしまうのであるが・・・。

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過去に放った「呪い」の念、
救済を求めてすがった仏との縁が何百年も経った今でも存在していて、
その人を救うこともあるのだと・・・
時間も空間も次元も超えたところで
そういうものが作用することもあるのだと、
知ったのはそのクライアントさんの事例を通してであった。


その方・・・Wさんがいらしたのは暮れも押し迫った12月の寒い日。
サイトを見てではなく、
占い師として紹介された某雑誌の紹介記事を見て、電話を下さった。

電話を頂いた瞬間、
その人が重度の霊障を抱えている人であることが解った。
私にでも判るくらい・・ということだから、相当のものである。
当然ながら私にはもてあますケース。
が、霊的なことを何とかしてくれ・・ではない。
単なる占いの相談であるから(当時はまだ占いをしていたので)、
断る理由はなかった。

ただ、地図を送って詳しく案内しているのにも関わらず、
何故か彼女はうちに辿りつけない。
東口だというのに、逆の南口に出てしまい、
北口に回って今度は東口を行き過ぎて、反対側のほうに行ってしまう。

これはどうしたことか?

答えは単純明快。

彼女に憑依している霊に邪魔されているのだ。

まあ、極度の方向音痴と言えば、それまで。


実はこういうことはよくある。
迷子になってしまって、何故かたどり着けない人。
近くまできているのに、うちを見つけられない人。
今までに何人もいる。
得てして、そういう人は憑依が重度である。

当方にいらしたことのある方たちは、解ると思うけれど、
駅からは決して遠いところではないし、道自体は難しい場所ではない。
某通りから私道に入るところさえ間違わなければ。
※当時は駒込で今とは違う住まいでした

親切に迎えに行ってあげれば済む話では?とも思う。

だけれども、本人がなんとしてでも「来る!」という気持ちを持たないと、
来てもらっても意味がないので。
そのくらいの気合で来ようとしてもらわないと、そういう場合には。

結局、彼女がうちにたどり着いたのは約束の時間から一時間後。

私は霊能者ではない。
霊のことは知識はあっても専門外で、
対処法はある程度わかっていても、
エキスパートではないから、ハンパなことは手を出すべきではない。

でも、こういう場合、自分が出来る範囲でお手伝いするしかない。
低級な霊が関わってくるときって、
厳しい態度で臨む必要性があるので、
そのクライアントさんに対しても、冷たい態度をとってしまうことがある。
たいへん申し訳ないのだけれども。
それって、こちら側としてはちゃんと理由があるので。
なんでって、後ろについているものに
「甘い顔を見せることが出来ない」ので。

とくに後ろについているものが、
悪さをしてやろうという、動物系の霊の場合には。
だから、すごーくイジワルでキツイ人に見えるだろう。
気分悪くする人もいて当たり前だとも思う。
たまーに、霊能者って人がテレビに出るとき、
妙にキツイ態度で凛としているのって、
低俗なものに対して対決する姿勢(アドレナリン全開?)を
崩せないからなのではと。
自分がそういうのと対峙することがあってから、
私も理解できるようになりました。
なんであんな横柄で傲慢なんだろ?って。
でも、そう厳しい態度でいないと、
自分がひどい目にあっちゃうからなのね。

さて、彼女Wさんは根性ある人だった。

「お願いします。助けて下さい」

ふつう、一時間も迷子になってたどり着けなくて、
道に迷って電話しているのに冷たい不親切な言葉で案内されたら、
イヤになっちゃうと思う。
こちらとしては、本気かどうか「試させて」頂いているわけですけれども。

案の定、ついていたのは動物霊。

当時の私はヒーラーとしての経験も浅く、
心の中では、「とはいうものの、どうしよう」でしたが、
そういうのってスキを作っちゃうから、
関わった以上、弱気になってはいけない。
おなかに力入れて去勢はるしかないわけです。
いささかカラ威張り(弱気になると負けてしまうから)


占いってことだったけれども、それ以前というか、
まったく別の問題が横たわっていて、
とにかくこれを何とかしなくちゃいけない。
彼女を説得して?話もそこそこ、予定変更でヒーリングのメニューに。

「できるかなー でもわかんないなー けどやるしかないなー」

ヒーリングを受けるのは初めての人だったけれども、
私も霊的な問題、
明らかに憑依されていると分かる人を施療するのも始めてで・・・
正直不安はてんこもり


施術していて、彼女の過去生・・・が見えてきた。

平安時代、御所のようなところで女御付きの女房をしていた姿が。
彼女はその人と乳姉妹。
自分の母親がその女御の乳母だったというわけで、
実の姉妹のように仲良く、
成人して彼女が御所にあがってからは
御付の人として甲斐甲斐しく仕えていたよう。

でも、宮廷?では、大奥と同じく女の争いがある。
とにもかくにも子供(男の子)を産み一族繁栄の礎を築くこと、
それが義務でもあり、女の唯一の仕事のよう。
でも、それだけじゃなくて、やっぱ、嫉妬もあったんだよね。
他の女の人に子供が生まれて嫉妬に狂ったその女性・・・。
こともあろうに呪詛を相手の女の人と子供にかけた。
その子が生まれてこぬように。

当時のWさんはそういうのあんまり好きではなかったし、
乗り気でもなかったけれど、姉妹のように育ち、忠誠を誓った主人のため、
その取次ぎ(呪いを依頼しに出かけたり)に走った。

どうやら、本当にその呪いをかけた相手の人は流産してしまったよう。
(とはいうものの、当時は栄養状態もよくなく、出産は本来命がけ
事故というものは多かったわけで、呪いが原因ともいえないだろう)

なんで「呪いなんてかけるかなあ?そこまでするかなあ?」と
上の人のすることを不思議に思ったもよう。

で、「人を呪わば穴ふたつ」
主人たる女性は後に身ごもり、
子供は無事に生まれたものの、すぐに死んでしまったりなんかした。
このときに彼女は、「人を呪ったりしたからだ」と思ったりした。
そしてその後、彼女は地方役人?との結婚話が決まって、
御所?のようなところを下がり、主人のもとを離れて、
平凡な主婦として子供を産んで暮らしたようだった。

次に見えたのは、やはり日本で、
残念ながら、時代はわからない。
ただ、非常に乱れた時代なのでは?としか。
でも、やはり女性ではあったものの、
結い上げた髪型ではなかったので、
鎌倉とか戦国とか室町とかではないだろうか?

真っ暗闇の中、着物を来て、長い髪を振り乱し、
はだしで勢い良く駆けている女性が見えた。
そして、お堂のようなところに走りよってきて、

「助けて下さい! 阿弥陀如来さま!」と・・・お堂に取りすがっている。

残念ながら、映像はそこでストップ。

すぐに次の場面、

さっきより少し老けた顔をしている女性が尼さんの姿をしていて、
お寺のようなところでたくさんの子供たちと遊んでいる。
どうやら、彼らは孤児のようだ。
この尼さんは、みなしごたちを世話しているらしい・・・。

で、終わり。

それ以上は解らない。見えない。

私も、いつもぜんぶ、すべてが見えている
(見させられている)わけではないのです。

一番先に見えたものはともかく、後のは情報がキレギレ。
こういうときはまだ伝えるべきことではないということでもある。
何しろ、肝心のそれを解釈して伝えるべき私が、意味をわかっていず
伝えようもないけれど・・・。

推理して、
いろいろ「こういう意味ではないか?」
想像して解釈をつけるることは出来るけれど、
それでは嘘というか、ツクリモノの話になってしまう。


そして、その次に何の脈絡もなく、見えたのがお稲荷さん。
これは過去生とは関係のないようだった。

「????」

なんだか、よく判らない。

とりあえず、私に出来ることって、
彼女についているネガティブなエネルギーを
ヒーリングの手法で除去すること、
エネルギー(オーラとかチャクラとか)のバランスを整えること。
それだけだから。

私が見た、平安時代の女性であった過去を彼女に話すと、
Wさんは納得がいったようだった。

なんでもその時代に自分がいた気がするという。
そして、お香とか、その時代の文化が好きで、着物にも興味があるという。

「実は、先日姉が流産したばかりで・・・
事情があって相手の人と結婚はしていないんですが」

今のお姉さんはその時の主人だった人だったりするから、
不思議なものである。
歴史は繰り返すのか・・・
なぜ、今になって?とも思うのだが。
だって、平安時代から1000年は経っているのに?
いまさらとも思う。

「寝ていて、お稲荷さんが頭の中に見えて、すごく怖かった。
私、狐ってすごく嫌いで、昔から怖くて。見ると、走って逃げちゃうんですよ」

と・・・は彼女の言葉。

この日はとにかくヒーリングと簡単な話だけで、
霊的なものの影響を受けてもいるようなので、
よかったら、ヒーリングを続けて見てください・・・という話をして終わり。


私も、何がどうしてだからこう・・・というのはいまいちよく判らないままに。
ただ、彼女の中にあるダークでネガティブな感情、
マイナス思考のもとになっているのを改善させ、
波動を上げていくことは手助けできるから、
まずそれだなあ、と思った。
住んでいる家にも先住人?の霊がいて、
なんか大変なことを引き受けちゃったかな、
と思ったのがその時の正直な感想。


当時は、
人の想念のこと・・・エレメンタルのこと、
心霊科学についての知識がなかった。
今はその方面の学びもして、理解できましたが。


2度目にいらしたとき、

ああ、そうか。平安時代のときの呪いではなくて、
尼さんに後になったときの人生で、
彼女はあることで人を恨んで、人を呪ってしまったんだな・・・
その時に今でいうところのお稲荷さんというか、
そういう神さんに呪いを頼んだんだ。
願いは叶ったけれど、お礼をしなかったんだ。
で、お礼をしないで、
自分のしたこと怖さに阿弥陀如来に救いを求めたんだ。
そして、後悔して尼になった。
呪いを引き受けたその存在がお礼のないことに怒って、
彼女に取り付こうと隙を狙っていたんだけれど、
その人生では仏の加護があったから、ブーメラン効果はなかったんだ。

そして、今、たまたま平安時代で「呪い」に関わった人生を生きたとき、
依頼者であった人と姉妹に生まれてきたときに、
カルマもあったから来られてしまったんだ・・・と、ようやく。
たまたまこの人生がブーメランを受けやすい条件を整えていたんですね。

なんか そんなこともあるんだーと。
でも、違うのかも知れませんけどね。

本当の神さま(その言い方はあまり正しくないけれど)と違って、
神様として私たちが擬人化したり、あがめてしまっている
一種のエネルギー的存在や霊的な存在には
やたら滅多らお願いをするもんじゃありません。
とくに人霊でないものは、お礼をしたり、尊重しないと怒りますから。
とくに眷属と呼ばれる神様のお使いと呼ばれる存在は、力も強いです。

Wさんの場合は、この眷属に復讐を依頼してしまったのですね。

無意識下で覚えていたから、だからそれ系の神社が怖かったのでしょう。

で、彼女が尼さんになった時の人生で人を呪いたくなるほど恨んでしまい、
結果、それをしてしまったのは、
先の人生で「呪いなんてなんでかけたがるかな?
なんでそこまでするのかな?」
・・・と疑問に思ったことがあったからなんです。

何故って、人はね・・・経験するために生を繰り返しているので。
理解できなかったことを理解するための
出来事を経験する人生もあるということです。

さてさて、それは置いといて
では、どう対処すればいいのか?

その時、ハッとしました。

「阿弥陀如来さまだ」

正直、私は阿弥陀如来さんがどんな如来さまなのか
まったく知りませんでした。
阿弥陀くじの由来でしょう?くらいしか・・・。

彼女はその過去生で阿弥陀如来さまに助けを求めて、
信仰を熱心にしていて、
尼になって御経を読んだりもしていたのですから、
ご縁はあるわけだし・・・。

「ここはひとつ、阿弥陀如来さんに助けを呼ぼう!」

なんか、
ウルトラマンとかマグマ大使とか
ジャイアントロボを呼ぶんじゃないんだから・・・と思いつつ。
なんか、それに近いものがあるなーと。

とはいいつつ、般若心経のCDしか持ってません。

仕方ないので、
心の中でマントラを唱えつつ、阿弥陀如来さまに話しかけてみました。
「阿弥陀如来さま、阿弥陀如来さま、阿弥陀如来さま」と。
(そんな簡単でいいのか??)

で、頭の中に浮かんできた仏像?のような姿の人に
(本当の阿弥陀如来かどうかはわかりません)、とにかく助けを求めます。

すると、Wさん・・・の左横にいたその存在たち・・・が、
阿弥陀如来さんと一緒に消えてなくなったような気がしました。
これは、私の思い込み、錯覚かもしれませんけれども。

「はっー!!」
思い切り、脱力感で。


その後は、二週間に二回ペースで来てもらい、
四月からは月一回になり、6月以降は時おり来るくらいで、
見る見る元気になっていってくれました。

服装も変わり、お化粧も変わり、当然ながら表情も明るくなって。


生きるのが楽になったと、しばらく間をあけた後、
「もっとレベルアップしたい」と、
自らを向上させるためにヒーリングに通ったり、学んだりしてくれています。

そして、ヒーリングの体験談・感想を
「これって、ハードカバーとかの本にする予定はないんですか?」と
薦めてくださったのでした。私のケースも使って下さいと、言葉を添えて。



とにもかくにも、時空を超えて、決して無くならないもの、
想念や怨念といったものが作り出したものが、
その後の未来(現代)にも影響を与えてしまうことがあるんだと、
つくづくこの一件で知った次第です。くわばらくわばら。

今はエレメンタルというのは
一度作ってしまったら壊すことも消すことも出来ないということを知ったから、
転生してもなお、そういうのがくっついてきてしまうのだと理解しているので、
アレですけれども、この時は知らなかったので、
まったくもって、「???」でビックリさせられた出来事でした。

このケースを通して、人の想念というのは怖いなあ、と・・・
人を恨んだり、うかつにそういうことを見えない対象に依頼したり、
そういうのは本当によくないことだと、気をつけなければいけないことだと、
個人としても学ぶことのあった、事例でありました。

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