2015/11/04

職業病

こういう失敗談を聞いたことがある。

サービスの仕事をしているとある人が、
美容院に行って、ヘアスタイルを整えてもらっていたのだけれど、
別のお客さんが入ってきたとき、

思わず、

「いらっしゃいませ!」とドアに向って言ってしまい、

店員さんたちと目が合って、気恥ずかしい思いをしてしまったと。


よくある、あるある話?


私も最近ではだいぶそのクセから抜けたけれども、
食事に行くと、なんていうか女中気質(笑)が顔を覗かせるようで、
食べ終わった皿を片付けやすいように整えてしまったり、
座敷で飲んだときなどはビール瓶を入り口に並べたりとか、
ついついやってしまう。
(下手したら料理取りに行っちゃったり、水を自分で注ぎに行ったり)

それだけならまだいいが、
相手の仕事内容をチェックしてしまうクセとかもあったりしてっっ

例えば、グラスを置くときにドンッ!と、
粗雑に置かれたときとか、心の中で、

「こらこら小指から置いて音を立てないようにするのがセオリーだろ」

とか呟いたり・・・

「お客さんにごめんなさいはないだろ」と

言葉遣いのあら捜しをしたり・・・

あれやこれやまるで小姑みたいです。

その昔、ホテルサービスの仕事をしていたときの、
仲間たちと食事に行ったときなんかには(当時ね)、
全員がそういう目線で見ちゃうから、
「シルバーの磨きが足りない」とか
「並べ方がヘンだし、整ってない」だの
「グラスが汚れてる」とかとか、
「サーブがよくない」とか何とかかんとかっっっ

まるで私たちはサービスコンテストの審査員か何か?・・・みたいな。
もっと食事が美味しくなる話しようよ、
という状況に陥ることもしばしばだったかなあ。

まあ、それはそれで面白かったですけどね。今となっては。


そんなこんなで、
色んな人が職業病とも言える、独特の着眼点を持っていたりしますよね。

その職業ならではの「クセ」というか「サガ」というか、
同業者同士で頷きあってしまう「あるある」状態というものが。

特殊な職業ではなおさらのこと。


でもって、ちょっと違う話になるけれど、
20年位前、某大学の占い研究会のOBである知人(♂)に、
その出身大学の学園祭に連れて行ってもらったとき、
その知人の後輩たち・・・がやってる占いコーナーに行って、
せっかくだからーと占ってもらったんですが、

カードの読み方も「???」というか、
何処をどう読めばそーなる??という
辻褄の合わないリーディングだし、
説明とかがあまりにもダメダメだったので、

「それじゃ、ダメでしょ」と、つい突っ込んでしまって、
半泣きにさせてしまったことがありますっっっ
(まるで細○○子さんか?私は)

ちなみにプロの私が「観てもらおー」といったので、
知人はビビッて、「アルマさん相手なら、誰にしよう」と悩み、
その子をセレクトしてくれたんですけどね。

てへっ! 結果的にイジメちゃった?? 新人つぶし?

仕事ぢゃないのにねー 
酷いことをするオバサンだっっっワシ(スマソ)

いやさ後輩指導ということで赦してアモーレ。

ああ・・そして何故か今その大学の近所にスンドルな。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


でもって、これは先日の私の失敗談。


家だと集中して思案したり読書することが難しかったりするので・・・
外に思索や読書環境を求め、
喫茶店やカフェに出かけたりすることがよくあったりします。

というのも、家だとネットやらゲームに逃げてしまったり、
漫画を読みふけってしまうことにがありがちなんで。
あと、なんだかんだしょっちゅう外で何かしらの工事をやってて、
その工事音もうるさいのですよー

ていうか~
家で読書だとそのまま寝落ちしまうてのが大きいか。


さてさて大きな重たい本を持っていくし、
いちいち化粧も小洒落た格好もめんどくさいので、
スッピンの汚いオバサン丸出しの格好で、
大体この近辺の喫茶店を徘徊しているのですが、
ドトールとかだと人が多いし、混んでるし、席も狭いし、
椅子もくつろげないし、他人のおしゃべりもあったりするから、
落ち着けないので、なるべく人があまりいなさそうなところ、
・・・をセレクトしたりするわけです。

その店は自分がローテしている店の中でも、
数ヶ月に一回行くか行かないかのとこなんですけど、
平日の昼間は貸切状態になることもあるから、
なんとなーく今日はそこに行こうって、決めてたんですね。

で、そこは単なるカフェではなくて・・・
いやさ茶店ではあるのだけれど、
まあ、店主さんが占いなんかもやってるトコなわけです。
けど、そういうお客さんは夕方以降とか、土日祝なんで、
平日昼間はまあ、ふつーの茶店の雰囲気。

そういう店なのは知ってるけど、その場所に関しては、
私は読書スペースのためのカフェとして、
居心地いいし最適と思って利用しているので、
その手のことは気にならないというか、無関心。


「いえ、私は占いとかキョーミない、

フツーのおばさんですから。
お茶飲みに来ているだけですから!」


って顔して通ってまして。

私からオーナーさんに話しかけることもしなかったし、
また別に向こうから話しかけられるわけではないし、
たまたまお客さんいて、その手の話で盛り上がっていたりしても、
特に耳にも入らないし、スルーしてひたすら自分の世界に浸りまくり。

茶だけ飲んで二時間くらい居座って本読む客でした。

で、相談の内容がどうしても店内の性質上、聞こえちゃう。

そおいうのは、
占い師の仕事をしていて、占い館に勤務していたときも、
隣のブースの話が聞こえてくるのは当たり前だったから、
左から右に流すのは慣れているんですよ。

でも、その時はスルーしたかったんだけど、
スルーテクニックが使えなかったの。




が・・・


平日だし空いてるだろー、と思って尋ねたとこ、
読みは外れお客さんが一人。
しかも茶ではなくて、占いのお客さん。

その方が気にしないなら別にいっか、と思ったものの、
その日に限って、耳に入ってくる、入ってくる。

W~hy?

占い師の名前何人か出たとこで、

『・・・知り合いですけど、何か』(私の心の声)

占いの解釈に至っては、

『それはこういう意味だから』(もちろん心の声)

とある占術を学ぶためにお薦めの本に関しては、

『その本も悪くないけど、
某さんの本のほうが判りやすいし、知識も正確だから』
(やっぱり心の声)

そんな突っ込みとか、それはね・・・と、

解説したくなるのを何とか抑制しつつ
もぐらたたきのように撲滅しつつ。



いやさ、ここまではよかった。



その人が帰り、さて読書に集中しよう!と思ったなら、
新たなるお客さんが。



なんてか、いちいち、
その人がオーナーさんに相談内容を話すたび、

『それは止めたほうがいい』
『それはこうだからなのですよ』

とあれやこれや・・・

自動的にリーディングが始まってしまうというかなんというか。
情報が集まってきてしまうというか。

とどのつまりが、

その人、の背後にいる人たちが、もうにぎやかしに、
やいのやいの、ぎゃーぎゃーとあれやこれやと、
1度にしゃべってくるというかなんというか。

心の中で、

「ひぃー! 読書に集中させてくれい!」

・・・でした。


困ったなあ、という状態。

まー さっさとその時点で店を出ればよかったんですけれども。

なんかこー帰るタイミングが掴めず。

それだけでなくて、

「言ってくれ」「伝えなくちゃ」みたいなのがグルグル。

ミディアム(肉の焼き加減じゃないです)だから仕方がないんですけど、
こうなるともう憑依状態まっしぐら。

帰り際に、

「あのう・・・話聞こえちゃいまして・・・
でしゃばりでおせっかいで申し訳ないのですが・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だそうですよー」


冷静を装ったつもりだけど、逃げるように帰った。


もーね

挙動不審で、思いっきり怪しい人でした、私。

トホホホ


仕事以外の場で・・・相手から求められてない場で、
何か言うのって、なんかこー ヘンじゃないですか。

胡散臭いし。

突然見知らぬ他人に、そんな話。

そういう店で、そういうアドバイス求めてきた人に対してだって。

私の職業とか知らないわけだし。名乗りもしないし。

てなわけで、

半分憑依状態だけど、私自身はパニクリでキンチョー。

完全に乗っ取られていればまだいいけど、
私自身の意識が抵抗しているというか、
世間体を気にしてるんで、キンチョーしーのの憑依状態。

・・・だから、超キョドってて、ヘンな人になってた。

(外ではそういう仕事の人でわなく、普通の人でいたいのよ)


とにかくその場を早く立ち去りたいもんだから、
もー慌ててしまって、言葉足らずで言い捨てで・・・


あ゛ーもー!! ぎゃあ~! って感じでした。


当人の許可なく勝手にリーディングするのはいけないことだし、
たまたまキャッチしてしまったとしても、
それを仕事以外で伝えるのはマナー違反なんですよ、ホント。


そういう意味では、初めてのことかも。
こんなケース。


あ゛あ゛ いやさしかし、もうこういうのイヤだわん。


・・・・というわけで、もうあの店行かないほうがいいかな。

てかー 行けませんっっっ くすん

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