2015/11/06

贖罪と受容~赦すこと赦されること(上)

最初に書こうとしたのは去年の春。
このテーマについて書こう、書かなければとは思ったものの、
結局、色々なことを思い出して、しんどくて、苦しくて、
思い出しては泣けてきて、辛すぎてタイプが進まず、
書きかけたまま、一年半も放置してしまった内容。





先日「アクト・オブ・キリング」が公開された。

過去にたくさんの戦争映画を見て、
「キリングフィールド」「ルワンダの涙」
などのジェノサイドものも見てきた。

検視官モノやマーダーケースブックも大量に読破してきた私だが、
この映画だけは本編もさながら予告編でさえも見る気がしない。

※映画「アクト・オブ・キリング」
【解説】1965年にインドネシアで起きた100万人規模の大量虐殺。
その加害者たちが殺人を再現する様を収録した映画。
虐殺を自慢げに語る人々にあるのは心の闇なのか?
それとも……。



 "One murder makes a villain; millions a hero. Numbers sanctify"

     一人の殺害は犯罪者を生み、 
         百万の殺害は英雄を生む
             数が(殺人を)神聖化する

                          映画「殺人狂時代」より
         
               ※元は英国国教会牧師で奴隷廃止論者
                 ベイルビー・ポーテューズの言葉




人は誰しもが完璧ではなく、誰もが過ちを犯す。

自らも過ちを犯すのだから、
誰かの罪を咎めることなどできようがない。

とはいえ、

罪を憎む気持ち、
犯罪者や相手に対する嫌悪感や憎悪を止めることは難しい。

まして、
犯罪被害者やその家族に一度はなったことがあるものならば。

仮にその罪や被害が、
本当と嘘が入り混じったおとぎ話の世界、
過去生というリアリティのない虚構の中のことであったとしても・・・



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冒頭にも書いたけれど、

子供の頃から、人の生と死について興味を持っていて、
同時に、殺人や犯罪に関しての本をたくさん読み漁ったものだ。
コリン・ウィルソンの「殺人百科」やら、その類のもの。

犯罪そのものに興味を持っていたというよりは、
人は何故犯罪を犯すのか?
その犯罪者心理、犯罪が起きてしまう背景に関心を持ち、
そうした情報を得ることに、貪欲だったと思う。

時代的にも、その当時のテレビ番組は
今のバラエティ化した意味のないゴミ番組とは違い、
昭和の犯罪史や事件簿などを取り上げた、
実に秀逸なドキュメンタリー番組や特番がたくさん放映されており、
ありがたいことに好奇心を十分に満たしてくれた。

また、写真の規制も今ほどではないので、
現場の写真(遺体など)もモノクロであれば、
一部掲載されている雑誌などがあり、目にすることも可能だった。
(食べかけの被害者の体とか、切断された遺体とかetc...)



何故人は人を殺すのか・・・

憎しみや恨みなど、正当な理由なく、
快楽や己の利益のために、
いとも簡単に人を殺めてしまうのか・・・

他者の権利を奪い、虫けらのように命を奪ってしまうのか・・・

どうしてこのシリアルキラーたちは、
サイコパスと成り得たのか・・・?

そのような異常な人間へと育ってしまったのか・・・

このような犯罪を起こさざるを得なかったのか?

どうしたらこんな人間が生まれてしまうのか?

そんなことを知りたくて、ひたすらに本を読み漁った。

それで分かったことは、

彼らが殺人を犯すには明確な理由は無いということだけだった。

ただ、そうしたいから殺すという単純な理由。
そうせざるを得ない要求があって、
本能的にそれに従うだけだ。

まるでそれは空腹を満たすように、
排泄がしたくなったら、それをするというような、
生理的欲求と彼らにとっては何ら変わりがないと。


彼らの中にはそれが「悪いこと」であると、
法律に反し、戒律的、道徳的にも良くないことであると、
そのようなことを考える頭のないものもあるが、
中には、非常に頭が聡く、
その罪を重々承知している、
贖いようのない咎であると判っていると言いながらも、
自分の楽しみが失われたことの失望を隠さない。

彼らは人の姿はしていても、人の"こころ"を持っていない。

いったい全体どうして、こんなモンスターがいるのか?

この世の中に??

どうして人を殺すことに悦楽と快楽を感じるような人間が、
この世に生まれるのか・・・? 存在するのか・・・?

何故、彼らは後悔したり、反省をしないのか・・・

罪の意識を持たないのか・・・

自らを責め、懺悔の気持ちを示すことをしないのか

被害者に対して、申し訳ないとか、酷いことをしたとか、
そのようなことを一片のかけらも思わないのか・・・

どうして人の痛み、悲しみ、苦しみが理解できないのか。

何故他人の感情を想像することができないのか・・・

それらを知る、"こころ"がないのか・・・




そして、また 
何もそのような異常性のある人物でなくても、
善人と言われるような人であっても、
人は状況次第で簡単に他者を殺めることをする。
敵とみなした人の命を、
自分に正義の刃があるとして奪おうとする。

ある日突然に、普通の人であると思った人が、
温和な隣人が・・・急に牙を向き、
狂気を目に宿らせて、なぜ人を害し、殺すのか。

命を慈しむその一方で、どうして命を奪うのか。

戦争という場においては、殺人は正義になり、
かくも人はいつも簡単に、
残虐で冷酷かつ非情な生き物へと変わってしまうのか。

人を殺したその手で、どうして命を創ることが出来るのか。
どうして平然とした顔で、
愛しいものに触れることが出来るのか・・・

どうして人間は、同じ人間を、命を、
殺そうなどということを考えるのか、
それを行動に移すのか・・・


一時期ずっとずっと疑問に思って、
そのことばかり考えて過ごしていた時期がある。

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もう20年くらい前のこと。

まだ若く、外に出ていくことに積極的だった私は、
とある趣味のオフによく参加していたもんで。

そこで知り合った、ある女の子に
何かの拍子で抱き着かれてしまったんだけども、
ものすごく血生臭い感じがすると同時に、
その子の過去生と思われるビジョンが頭の中に飛び込んできて、
一瞬フリーズしてしまった。

その子はリストカットをしていた子だったから、
血の臭いはそのせいだったのかも知れない。

でも、頭の中に飛び込んできたそれは、
ナチスの収容所で集められた囚人たちから、
色んな持ち物を集めている金髪の女性の姿だった。

それは事務的に淡々と作業をしているいうよりは、
嬉々朗々と、すごく楽しそうに・・・
数人かで彼らを罵り、嘲り笑いながら、
衣類や貴金属を引きはがしたり、
あげく髪の毛を毟るかかのように切り取ったりしていて、
一言でいうと、ゾッとする光景としか言いようがない。

うわあ・・・と思い、ダメだこの子、イヤだ、と思った。

そういえば、
その子は脱毛症でレッグをつけていたのだけど、
ビジョンで見た女性は、ケタケタと笑いながら、
ユダヤ人の髪をひんむしっていたから、
その理由がなんか納得できてしまった。


ちなみに、私のその子に対する最初の印象は最悪で、
なんか・・・本能的に近づきたくないというのが働いて、
「あの子、嫌い」ってなのがダダ漏れだったと思う。
親しい男友達には、
「私、あの子ダメだわ」とはっきり言っちゃってたりした。
とても大人気なかったんだけれど。

で、その子はとてもその趣味のことが上手くて、
オフでは皆にチヤホヤされるアイドルみたいな存在で、
人に媚びたり甘えるのが上手な子でもあり、
私に対しても、友好的な態度なので、
「毛嫌い」してしまう私のほうが狭量なのだろうと思ってもいた。

けれど、その日を境に、
なんで自分がこの子が「ダメ」なのか、
野性的な本能?で拒絶反応が起きていたのかが、
その理由が判ってしまい、さらにダメになってしまった。

でも、そんなこと、誰にも話せることじゃない。
それにそれが本当かどうかも確実じゃない。
(当時は前世療法などは仕事にしていなかった)
それ以上は親しくならないように、
なるべく距離を保つようにしていたけれど、
趣味の"仲間"であることには違いない。

そんな彼女の情報は他の仲間と飲みに行くと、
どうしても耳に入ってきてしまう。

家庭環境も複雑で、リストカットの常連で、
抑うつ剤なんかも飲んでいる、とかとか・・・



私はまだヒーリングの仕事はしていなかったけれど、
たまたま、友人のちょっと名のあるヒーラーMさんが、
新しいスキルを学んだんで、
無料のモニターさん募集してるのヨロシクって話をされ、
それが彼女の精神の安定にちょっとでも役に立つのなら、
お金もない人なのでちょうどいいんではないかと・・・

紹介しちゃったりした。

大嫌いな子なのに。


紹介してくれた子が来たよー!

・・・とMさんから連絡が来て、

「随分とヘヴィーな子、紹介してくれたもんじゃない?(笑)」

と、かくかくしかじか話をした。

実はその子ちょっと、苦手なんだけどねーって。

したらば、

「でもさー 
 見捨てられないつーか 放っておけないンでしょ?
 なんだかんだ、ホントこーいう子、好きだよねぇ」

と言われて、

「え゛え゛ー 好きちゃうやん、
 むしろ嫌いよぉ 拒絶反応出てるモン」

なんで~私がああいう子好きだなんて、思うのよん! プリプリ

・・・だったんですが、その意味って後からわかった。

Mさんが言った言葉の意味。


そういや、昔から犯罪者や犯罪心理に興味持ってたんだっけ。
今でもそういうの読み漁ってるし、ネットでも見るし・・・


す、好きって、そういう意味かー!

あああ 納得。


だから、縁が出来ちゃうのねん。

興味持ってて、関心が強かった分野だから。


引き寄せの法則では、嫌いも、好きも同じ意味を持つから。

関心を持ち、調べまくって、知りたいと思う行為そのものが、

ダイスキーってことだもん。


ああ、そうかー 


あっちゃ~ って思った。


一度創ったエレメンタルは、消すことができない。

それも長い年月で、強固に創られたものならば、なおさら・・・



続く

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